株式投資の基本は企業研究。
では、「株価が上がる銘柄」をどのように企業研究から判断して投資していけば良いのか。
ズバリ、この記事ではEPS(1株あたり当期純利益)に着目する方法を紹介します。
株価は結局のところ、「企業が稼ぐ力」と「将来性」に連動していると言っても過言ではありません。企業が稼ぐ力と将来性は、すなわち利益、特に「当期純利益」が「伸びているのか」に最も端的に表されるのです。よって、EPSの変化に着目して株の企業研究をすると、成長株を判断できる可能性が高まります。
早速やり方を見ていきましょう!
目次
株|企業分析のやり方|成長株を判断するファンダメンタル分析調べ方
オニールの成長株発掘法より EPSに着目する良さについて
オニールの成長株発掘法は、数多くの投資家が認める名著。
この中で彼は「Annual Earnings Increases」直訳すれば、年間の稼ぎの増加、すなわち、EPS、一株あたり当期純利益の増加企業に着目すべしと論じています。特に、過去5年間に年間の利益が増加し、意味のある成長が認められるケースで、連続増益が望ましいとされています。その株の年間EPSが25%以上、できれば100%以上になっているものが望ましいのです。
管理人が過去に成功した投資のケースでも、株価が2倍、3倍と伸びていった企業は企業業績の増加、回復がベースとしてあり、結果、年間EPSは伸びている企業ばかりででした。
企業研究はEPSにまず着目すべし!です。
どんな企業かどうかや、経営者の姿勢や、商品内容、業界など、気になるところは多々あると思いますが、肝心の「稼ぐ力」=「EPS」が伸びていない企業は株価に反映されていきません!
FISCOのスクリーニング機能を使って「EPS」の変化を洗い出す方法
EPSが増加している企業を洗い出し、株の企業研究をするやり方として、無料で活用できるFISCOのスクリーニング機能をご紹介します。
上記の画面は、FISCOの「企業報・スクリーニング」のタブを使い、左側の詳細画面で、東証一部企業のうち、3期連続で、一株あたり利益の増加企業を、MIN20%、最大100%までの範囲で洗い出した結果を示しています。(+100%以上の企業もありますが異常な部分を除くため今回は外しました)
結果は2019年3月の検索結果ですと16企業がノミネートされています。
1番目にノミネートされた企業の直近の株価推移(2年分)は以下の通りです。
2017年4月から、2018年秋までは順調に株価を伸ばしてきており、MINの約1000円の水準から、最高値が2000円まで伸びていますので、約1.5年で株価が2倍になったことを示しています。もしこの企業にこの後投資するかどうかを判断する場合には、ここまでの実績を踏まえた上で、来期の企業業績のEPSがさらに今期より伸びそうか?を判断していけば良いでしょう。決算報告等に記載されている来期業績予想を分析すればEPSははじき出せます。あとは企業発表の値が信じられそうか、そこを投資家目線で見ていくことになりますね。
「株探」のスクリーニング機能を使って利益が伸びている企業を洗い出す方法
株探も無料で使える非常に便利なサービスです。
上記のように、銘柄検索の画面では、ファンダメンタルズで探す、の欄に様々な角度から企業業績が伸びていく企業がスクリーニングできるようになっています。
例えば上記は、東証一部上場企業の中で、今期過去最高益が望める企業の一覧です。今期経常増加率というところを見ると急回復している企業が相当数あることになります。
その中で、比較的株価が低く投資がしやすいと思われる、4344ソースネクストの直近株価推移を見てみます。
いかがでしょうか? 2018年12月の年末まで綺麗に上昇カーブを描いていました。この企業は3月決算の会社ですから、1年前の4月頃に発表された今期の業績予想を信じて株を買っていたら、1年間で株価は約2倍以上にはなっているということです。ここから投資するかどうかの判断は、来期の業績をどう読むかにかかってきます。この傾向が続くと判断できる材料があれば今のうちに投資するか、来期業績予想が出た段階で判断していくか、投資家としての判断が問われることになります。
まとめ
株の企業研究は、稼ぐ力=EPS(1株あたり当期純利益)の伸びに着目すべしと考えます。
利益が伸びていかない企業で、株価の伸びが継続するというのはありえません。あったとしたら短期的な株価の需給影響によるものなので、それは、企業研究をするのではなくて、チャート分析からテクニカル視点で株価をみていったほうがアプローチとしては適切です。
よって、株の企業研究をするなら、ファンダメンタルズ視点で、特にEPS(1株あたり当期純利益)に着目すべきなのです。
投資の成功。心より祈っております!
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