「9割の個人投資家は株式投資で勝てていない」というような記事が良くありますが、この本当のところの統計値があるわけではなく、実際には勝っている人もいれば負けている人もいるというのが実状です。
また「儲けているのは証券会社だけだ」と言ったような説も出てきています。これは株式市場が活性化すると、結果的に取引量が多くなるので証券会社の手数料収入が多くなることで言われることですが、だからと言って、株式投資が投資家にとって儲からないという事ではないです。
株に儲からない仕組みがあるというようなことはありません。
しかし、投資がうまくいかない理由は存在しています。
逆に言えば投資が上手いかない理由を避けることができれば、うまくいく確率が下がるということですから、これを利用しない手はありません。
この記事ではどうすれば負ける確率を少しでも減らせるのか?ということについて考えて行きたいと思います。
株に儲からない仕組みはないが、「儲からない理由」はある
プロより少ない情報で判断しているから
プロが運用している投資信託のうち1年間の利益が実質プラスであった商品は58.8%という分析となりました。(別記事で分析を書いています。) この数字は海外への投資商品も含んでおり、国内に投資している投資信託ですともっと利益がプラスである確率は上がっています。
逆に考えるとプロが投資している信託でも、場合によっては4割の投信でマイナスが出ているということです。ということは、個人投資家がプロより少ない情報量で取引した場合に儲からないケースが多くなるというのは致し方ないことに思えます。
しかし、個人投資家が強い局面はあります。それはプロが参入してきにくい市場や自分が良くわかっている市場で投資していく場面です。
オススメは新興市場の中で、自分が働いている業界の上場企業が数社あるケース。そもそも新興市場はあまり大規模な機関投資家は参入してこないのに加え、自分が業界全体の動向や主要プレイヤーの決算情報などについて詳しい業界を持っていることになるので、株価の値動きの特徴などが良くわかります。特に、その企業が決算を発表した直後に株価がどう動くかなどについては、プロと同じレベルで仮説が持てると思います。
損切りが出来ないから
損小利大という言葉があるように株式投資では損を小さくすることが極めて重要です。元本を減らすことがいかに効率が悪いかということについては数多くの投資家が語っています。
例えば50万円の資本があったとして、1度20%損失を出してしまって40万円になったとします。これを、再び50万円にするには、1.25倍、+25%の利益を出さないと復活が難しいのです。▲20%→+25%となりハードルが上がるのです。簡単な割り算ですが、1度このループにハマるとプラスがなかなか出にくくなります。「2%を切ったら一度損切りする」などのルールを決めて厳格に守っていくことが、長期的に市場に残り続けるコツです。
負けるときは最小限に抑え、勝つときに大きく伸ばしていくのが利益最大化のコツ。損切りを有効に活用しましょう。
そしてもう1つが分散投資です。もちろん資金が少ない最初のうちは分散投資は難しい場面も多いのですが、2、3銘柄に分散させることでリスクが減らせます。
検証された理論に沿った取引をしていないから
株式投資についてある程度学んだら少額で投資を始めて言って、実際の投資の中でPDCAを回していく方が株は強くなります。しかし、株価の値動きの検証等は個人レベルで完全にできるわけではありませんから、個人がテクニカルな視点で市場の動きを捉えるには限界があります。
ただし、個人投資家向けに提供されている有料サービスには、ブルームバーグなどの専門情報からのデータなどを元にした過去の検証ロジックから買うべき株を推奨してくれるサービスがあり非常に有効です。時間がない方や、自分個人の力で売買を行うよりも、プロの視点を借りて取引を行ったほうが良いと考える方は、そう言ったサービスの利用も積極的に考えるべきでしょう。
まとめ
株が儲からない仕組みはない。ただし儲からない理由はあります。
株取引は本来中長期的なもので、成長すると思われる企業や業界の株式を買い、配当を毎年得ていくとともに、株価の成長を期待していくというのが本来のスタンスです。決して短期売買目的で株式投資があるわけではないのです。
それなのに丁半博打のように、上がるか下がるかの2択だから「短期的にうまく売買して大きく利益を狙ってやろう」という意識が強すぎると負けてしまうもの。
合理的、論理的に考えて、中期的に利益を出す意識も合わせて、短期売買と中長期売買を組み合わせることで総合的に勝つのが株式投資。プロの情報を生かすのも一手です。
ぜひ株式投資で資産形成していきましょう!
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