企業業績と株価の関係|決算短信の見方

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松田 直樹 (Matsuda Naoki )
副業投資家|株式投資歴25年|アパート6棟122室保有・家賃年収9000万円|副業用法人5期運営・事業売上累計5000万円|株式投資歴25年|不動産投資&ネットビジネススクールBE FREE主宰|3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)

株式投資で儲けるためには「上がる株」を買うのが鉄則。

では上がる株とはどういう株なのでしょうか?

短基本的には業績が良い企業であり、未来の業績が良くなると想定されている企業の株が上がります。また、業績が良いことに加え、配当金が高い企業の株式価値は上がりやすくなります。

デイトレードなどの短期トレードでは、テクニカル分析といってチャートの形だけで分析しますので、企業情報などはあまり関係ない情報とも言えます。しかし、中長期の投資をする場合には、企業決算を見るファンダメンタルズ分析の視点は非常に重要です。

この記事では、ファンダメンタルズの分析力を上げるために、企業業績と株価の関係、および、決算短信の見方について、詳しく内容を見てみましょう。

未来の業績がよくなる企業は、株価が上昇しやすい

株価は、企業が産み出す現在の利益と、将来産み出すであろう利益に連動しているケースが多いです。

現在より将来の方が、利益が上がってくると考えれば株価は上昇していきます。なぜなら、まだ株価が安いうちに買って保有しておこうとする投資家がその企業の株を買っていくからです。企業業績が順調に毎年上がっていく企業の株価は順調に推移していきます。

新技術の開発の発表提携の発表事業買収(M&A)の発表など、直接的に業績が上がるニュースではなくても、将来の業績が上がるであろう材料が出た時にも株価は上がっていきます。ただし、こういった材料をベースにした株価の上昇は一時的であることも多いです。

業績が良くなるケースとしては、一度悪くなった企業が復活する時にも株価は上がります。企業不祥事や、大幅な業績悪化、世界的な恐慌などにより株価が大きく下落したあとは復活のチャンスです。こういったタイミングを狙って投資するのも重要なポイントです。

 

企業業績は「決算短信」をチェックすれば理解できる

トヨタ自動車H30年3月期決算短信から 途中期の短信ではフォーマットが少し異なるが内容は同じである

決算情報は、ヤフーファイナンスや、日経電子版、株探といった株式情報サイトで発表されるたびにニュースになります。「〇〇社、第2四半期決算増収増益!」「▲▲社、2年連続減収減益、減配」など、決算のニュースは常に新聞紙上やネットニュースを賑わせます。理由の1つには、決算情報は株価にすぐ影響するからです。決算発表直後は株価が大きく動くポイントになります。

具体的にチェックすべき項目をみていきましょう

1 今期の業績(結果)

売上高、営業利益、当期純利益が昨年と比べて増えているかどうかをチェックしましょう。

望ましいのが増収増益の状態です。売上高が増えていて、利益も伸びている状態であれば、顧客獲得も順調で、かつ、事業的にも利益体質で企業成長できていることを示します。

減収増益という場合には、売上高が減っているのに利益が出ているということは、本来の顧客獲得力などには不安がある中で、コストダウンによって一時的に利益が増えているだけの可能性もあります。このようなケースは将来的に事業が伸びるのかは少し不安が出ます。

減収減益となると企業成長が出来ていないことになりますからちょっと不安になります。

2 配当の状況

稼いだ利益が配当として株主に還元されているかをチェックしましょう。

増配(配当金の増加)の発表は、株価情報の重要なシグナルです。増配が発表されたら株は買いであるケースがほとんどです。

3 業績予想(来期、または今期)

今後の業績予想です。最終決算の場合には、来期の業績予想が発表されています。会社側がみている来期の事業見通しは楽観的に考えられている可能性もありますから、鵜呑みにするのは禁物ですが、しかし、増収増益で予想を出しているような場合には経営陣の自身の表れでもあります。

業績予想の背景にある、企業戦略や事業方針などは、IRの資料として「中期経営計画」などとしてまとまって発表されているケースも多いので、購入を検討している企業の業績はしっかりチェックしましょう。

期の途中の発表であれば、今期の着地予想をチェック

1でみた四半期決算の状況と、最終着地の予想の整合性が取れているかなどをチェックしていくと良いです。株式サイトのニュースなどでは、最終着地予想の利益額のうち、その時の決算でどの程度達成しているかなども分析して発表したりしますので、そういったニュースも参考に分析しましょう。

 

株主への情報公開や、ESG投資、SDGsなど、持続可能性を高める活動に積極的な企業も評価される

東証 ESG投資の普及に向けた取り組み 発表ページ

業績以外にも株主への情報公開や、SDGsと呼ばれる企業価値を維持する活動に積極的な企業も機関投資家や大口ファンドからは期待され、株価についても個別に期待ができる状態となります。

今後予測されている東証一部の銘柄絞り込みにおいても、時価総額などの企業価値や株価規模などに加え、株主への情報公開やSDGsの取り組みなど、企業価値を継続的・持続的に発展させていける企業かどうかも影響する可能性もあります。中長期投資をする視点ではこの点も少し頭に入れておくと良いでしょう。

 

 

まとめ

株価と密接に連動するのが企業業績です。決算短信や企業の発信などを軸に、将来的に企業価値が上がる企業かどうかを見極めていきましょう。

 

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